成長ホルモン 注射|治療のために投与する際の副作用は?また費用はどのくらいかかる?

子供に将来低身長になるホルモン分泌異常が見つかった場合、その治療方法として成長ホルモンの投与が注射で行なわれる場合があります。

 

もちろん、病院の医師が判断することであり、必要があって注射がなされるのですが、親として気になるのは副作用です。

 

女性

 

この点、成長ホルモンの注射には心配する副作用はないのでしょうか?
また、因みに成、長ホルモン注射には費用はどのくらいかかるものなのでしょうか?

 

成長ホルモンの注射に副作用はあるの?

成長ホルモン注射による療法では個々の体質や体調によっては副作用の症状が現れることも考えられます。

 

まして、低年齢の子供に対する治療だけに、どのような反応が出るのか個人差の大きい部分でもありますよね。
体調異変を感じたら、すぐに担当主治医の診察を受けるようにしましょう。

 

起こりうる副作用の症状は以下の通りです。

 

医師

 

骨や関節の痛み

成長ホルモンを投与して効果を感じられるようになると「成長痛」が起こることがありますが、これは骨が成長して身長が伸びる時に起こる痛みであり、基本的には心配いりません。

 

ただし、長い期間痛みが続く場合は大腿骨頭すべり症や骨端炎の可能性があるので、主治医に相談しましょう。
特に、脊椎側彎症に罹っているお子さんは、成長ホルモン投与によって身長が伸びることで症状が悪化する可能性があるといわれていますので注意が必要です。

 

 

発疹

ホルモン注射を打った周辺の皮膚が赤みを帯びたり、発疹ができる場合があります。

 

発疹は注射患部だけとは限らず、場合によっては身体の他の部位や全身に渡ることもあります。
発疹が出たら掻くなどの刺激を与えないようにしましょう。

 

家庭で行なう応急処置としては、冷やすといくらか落ち着くこともあります。
また、発疹が出ている場合、お風呂ではぬるめのお湯にするとよいでしょう。

 

何日も消えない場合やかゆみや痛みを伴う場合は主治医の診察を受けましょう。

 

 

皮膚のへこみ

かつては病院に通って筋肉注射を受けなければならなかったこの注射も、今では自宅で皮下注射を親が行ないます。
注射は腕のみならず、おしりや太もも、お腹などに打つよう指導があります。

 

この時、注射の場所を変えずに同じ所ばかりに注射をしていると、皮下脂肪がへこみ皮膚がへこんだようになったり、その部分の皮膚が厚くなってしまうことがあります。

 

その場合、その患部を避けて注射をすると徐々に戻ってくるようですが、気になる場合は主治医に相談しましょう。

 

 

むくみ

体内に水分がたまって手足や顔がむくむことがあります。

 

通常は一時的な症状で次第に落ち着いてくることが多いのですが、まれにお腹や胸に水が溜まるネフローゼ症候群を発症する場合があります。

 

長期化する場合は主治医に相談してください。

 

 

力が入りにくい

筋肉の力が入りにくい、身体の力が抜けているようなだるさがあると言うような症状を一時的に感じることがあるようです。

 

コチラも一時的なものならば問題はありませんが、脱力感を長期にわたって感じる時は主治医に相談しましょう。

 

 

頭痛や吐き気

成長ホルモン注射によって頭蓋内圧(頭蓋骨に囲まれた脳が収まっている内部の圧力)が高くなることがあり、これによって頭痛や吐き気、けいれんなどの症状が出ることがあります。

 

このような症状をお子さんが訴える場合は、速やかに主治医の受診をしてください。
場合によっては、この影響で視力低下が起こることもあり得ますので注意が必要です。

 

 

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能が異常に働き過ぎることによって様々な症状が出るのが甲状腺機能亢進症であり、動悸、不整脈、手の震え、多汗になり暑がるようになる、精神不安定(うつ・不安・イライラ)、下痢気味になるなどの症状があります。

 

体調がしばらく思わしくないなど、どうも本調子ではないと感じるような場合は、この甲状腺機能の異常が起こっていることがあります。
不安に思う場合は受診をお勧めします。

 

 

このように、可能性として考えられる副作用には様々なものがあります。
副作用は必ずしも起こるものではありませんが、まずは十分に理解しておき、何か気になる点があれば、都度医師に確認するようにして下さいね(#^.^#)

 

成長ホルモンの注射を受けるためにかかる費用は?

女性

成長ホルモン療法は、成長ホルモン分泌不全により低身長であるお子さんにおこなわれる身長を伸ばすための治療法です。

 

成長ホルモンは内服による効果が認められないので、皮下注射によって体内に継続的に注射をする方法がとられているのです。

 

 

この成長ホルモン療法は非常に高価な薬剤を使っておこなわれるため、治療費が高額になります。
また、長期間に渡って治療をおこなう必要があるので、治療費の総額はかなりの金額となります。

 

しかし、その経済的負担軽減のために保険適用など設けられた制度が色々とあるので、主治医とも相談の上よく確認をしてから治療を開始しましょう。

 

成長ホルモン療法が保険適用されるまでの検査について

成長ホルモン療法は低身長でも成長ホルモン分泌が認められる場合は治療の効果が期待できません。
よって、身長の伸び悩みについて小児科を受診すると、まず成長に関するスクリーニング検査が行なわれます。

 

 

その内容は次の通りです。

  1. 成長曲線グラフを作成し分析
  2. 手のレントゲン撮影による骨の発育具合確認
  3. 身長を伸ばす重要なホルモンの測定をするための血液検査

 

このスクリーニング検査の結果、成長ホルモン分泌不全の可能性が疑われる場合は次に成長ホルモン分泌負荷試験をおこないます。
この検査結果により、成長ホルモン分泌低下が認められると成長ホルモン療法の実施を検討します。

 

成長ホルモン分泌不全であり、さらに平均と比べ低身長であると認められた場合には、公費負担の制度が受けられます。

 

 

しかし、この基準内に入らない場合でも健康保険を適用して受けられる治療がありますので、医療費の軽減が受けられる制度をご紹介しますね。

 

  • 小児慢性特定疾患治療研究事業制度
  • 厚生労働省が定めた疾患に罹患しており、一定の基準を満たした場合に適応され、自己負担限度額を超えた治療費を都道府県が補助するもの

     

  • 高額療養費制度
  • 健康保険適用後の自己負担3割のうち、一定の金額を超えた治療費が還付されるもの

 

また、各自治体により「乳幼児医療助成制度」や「義務教育就学児童医療助成制度」などの子どもに対する医療費の助成制度もありますので、各自治体に問い合わせをしてみてください。

 

女性

 

成長ホルモン療法は長期間にわたって続けることが必要です。
また、開始時期は早ければ早いほど効果がでます。

 

しかし、骨端線部が閉じてしまう成長期終了時期(男性 17歳、女性 15歳以上)以降は成長ホルモン療法の効果がなくなるので成長ホルモン療法を終了します。
長期にわたって継続的治療をおこなう成長ホルモン療法では「体重×0.6万円」ほどの費用がかかり、保険適用後の負担額はこの金額の3割となります。

 

例えば30kgのお子さんであれば毎月6万円程度となり、年間治療費は70万円程必要になります。

 

そして、成長とともに年々体重が増加するので、治療費も増加していきます。
成長ホルモン療法は継続的におこなうため総額が数百万円となる場合もあるので、受けられる補助制度はしっかりと利用することが大切です。

関連ページ

成長ホルモン サプリ
成長期の子供にとって身長を伸ばす上で重要な役割を担う成長ホルモンは、サプリメントで分泌を促すことができるのでしょうか?
成長ホルモン 食べ物
成長期の子供が十分に身長を伸ばすためには、成長ホルモンのスムーズな分泌が必要不可欠ですが、この成長ホルモンの分泌を促す食べ物ってあるのでしょうか?
成長ホルモン 時間
成長期の子供が身長を伸ばす上で欠かせない成長ホルモンは、寝ている時間帯に多く分泌されるといわれています。「寝る子は育つ」の根拠とは一体どういうことなのでしょうか?
成長ホルモン 睡眠
睡眠時間に最も多く分泌いつされるといわれている成長ホルモンは、眠りの深さに例えられる睡眠の質によって分泌量がどのように変化するのでしょうか?
成長ホルモン 運動
成長期に子供の身長が十分伸びるためには成長ホルモンの分泌が欠かせませんが、その成長ホルモンは運動によって分泌量が増えるのでしょうか?増えるとすれば、それは運動中?それとも運動の後?
成長ホルモン 副作用
低身長症やターナー病など成長ホルモンの分泌不全を治療するために行なわれるホルモン剤の治療や、背が伸びたい人が成長ホルモンの分泌を促すために摂るサプリには副作用はあるのでしょうか?
成長ホルモン ストレス
子供の健やかな成長に欠かせない成長ホルモンの分泌は、ストレスによって阻害されることがわかっています。その仕組みと理由について詳しくご紹介します!
成長ホルモン 空腹
成長期の子供にとって身長を伸ばす上でとても重要な成長ホルモン。その成長ホルモンの分泌量を増やすカギは、睡眠だけでなく空腹時間にもありました!